8月 第4回 【『ためしてガッテン』ありがとう】
いやはや、大変な騒ぎです。
先日もバンクーバー新報の取材の後、週刊新潮の取材が深夜まで続きました。
会う人ごとに話しかけられます。
「冷凍庫で早く氷を作りたければ、一旦お湯に沸かして入れるといいそうですが本当でしょうか?」
「家では家内と子供が大騒ぎですよ。お湯を冷凍庫に入れて凍ったの凍らないだのと。」
そうなんです。例のNHK『ためしてガッテン』を批判して以来、新聞・週刊誌で騒ぐものですから、ますます注目され、各家庭の冷蔵庫は理科実験室となっているのです。
とくに家庭の主婦と子供さんたちが熱心のようですが、ご主人もこの実験に参戦するわけです。
この実験には、お湯を沸かす時間10分ぐらい、製氷までの時間40分ぐらい、つまり最低50分はかかりますから大変です。
2回繰り返せば、およそ2時間。子供たちはくだらないテレビも見ず、ゲームもやらず(宿題もやらず)、ただ、冷蔵庫で『ムペンバ効果』という世にも不思議な現象に取り組んでいるのです。
これはなんと素晴らしいことでしょうか。
決してジョークでも皮肉でもありません。
私は、心底うれしいのです。
家庭の中で親子が理科の実験に長時間真剣に取り組んでいる姿が目に浮かびます。これこそ生きた理科教育です。まさに私がNHK出版から最近出版した『子供は理系にせよ!』で強調したこと、そのままではないですか。
『ためしてガッテン』よ、ありがとう。
氷を早く作ることはマユツバでしたが、それにもまして家庭の中に『夏休み理科実験ブーム』を巻き起こしてくれました。
この騒ぎに巻き込まれた子供たちのうち、相当数が理系を選ぶ動機となることでしょう。
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