9月 第2回 【急げ!理系への道】
「どうしたら、子供を理系志望に向けられるのでしょうか?」
「理工系に進学させるには、どんな教育が必要なのでしょうか?」
という質問をお父さんやお母さんたちから長年にわたって受けてきました。
これについて私は、私なりの独特な考えを持っていました。
親だけが子供を理工系に進学させたいわけではなく、もちろん国・地方自治体・経済界などが『理科離れ』を憂いて、様々な対策をとってきました。
例えば、全国いたるところに設立された『科学館』・『科学博物館』・『プラネタリウム』はその表れだし、また、夏休み・春休みなど全国で精力的に企画される『科学実験イベント』・『科学実験ショー』もあります。
私自身もこれら各地の科学館の講演にお呼ばれしたり、科学実験イベントの講師を引き受けたりしてきました。
しかし、これらの取り組みがほとんど効果はなく、『理科離れ』はますます深刻になることを反省もしておりました。
「理系離れを防ぎ、子供が理工系を志望するための教育はどうあるべきか?」
これを考え続けました。そして10年前ごろから、自分でハタと気がついたことがありました。そして、私のこの考えを世に発表しようと致しました。
しかしそれは、世間にはショッキングな内容と考えました。なにしろ『科学館』も『科学実験イベント』も、一部、否定するものだったからです。
「これは慎重にやろう。少し様子を見よう。少なくとも自分の子供や孫がちゃんと理系に進学するまでは、私の考えを公にはできない。」
と思っていたので、著書もエッセイも、このことについてはまったく書きませんでした。
幸い、息子は東大物理から現在、上智大学の物理の教授になり、孫は今年、東大理科Ⅰに入学しました。つまり、わが家庭は『理科離れ』をしなかったわけで、いよいよ、10年間温めてきた『急げ理系への道』の執筆にかかりました。
この本を世に出しても気がかりなことは無くなったと判断したからです。
近く、NHK出版から出版の予定です。
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