2005年9月 第4回
バンクーバーから戻り、那須で10日間ほど過ごした。数日前には中秋の名月。うすぼんやりと大きな月が、白川の関あたりに昇った。バンクーバーでベーカー山氷河に映えた清らかに澄み切った月とは大違い。こんな月を名月と言って感傷に浸っていたのか、と思わず苦笑い。
しかし、ふと気がつくと、秋鳴く虫の声が大合唱。青春時代、阿武隈川の川面を名月の夜そぞろに歩いて、そこで聞いた虫の鳴き声が50年経った今も耳の奥に残っているではないか。そして、その虫の声と名月は50年の年が経過した今日でも少しも変わらない。変わったのは私の心、感受性。うすぼんやりとした月だなあ、バンクーバーの月とは大違い。何が中秋の名月だ。こんな冷徹な感情は、つまるところ年のせいなのだ。
体力が随分落ちた。当然、気力、感受性も落ちたはずだ。とくに最近ダイエットに励んだせいで、体力は30%ぐらい衰えた。6キロ減量したので、6日連続ゴルフは到底できない。せいぜい3日の連続プレーがやっとだ。それとともに、計算も出来なくなった。連続6時間ぐらい計算をつづけても何ともなかったのに、最近1時間もやると集中力が極端になくなってしまう。
うらやましい、バンクーバーの夏休み3ヶ月で6キロもダイエットしたんですか?そのコツを教えてください、とよく言われる。コツ?そんなものあるもんですか。単に食べないだけ。私の場合、甘いものに目がなかったので、これを避けただけだ。つまり、コーラ・まんじゅう・羊羹を拒絶しただけ。あとは連日、鮨・中華・焼肉をたらふく食べていた。それでも体重はみるみる減ってきた。あまり減り方が激しく、心配になったほどだった。
わたしの、人もうらやむ体力・気力は、結局コーラとまんじゅうから来ていたものだった!?
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