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2005年8月29日 (月)

2005年8月 第3回

ここバンクーバーは8月の平均最高気温は22℃であるから、この時期の日本に比べて、きわめて快適だ。それに湿度も30%から50%ぐらいで、むしろ乾燥しすぎだが、散歩やスポーツには最適である。

他にやることもないし、ゴルフダイジェスト(週刊)の連載テーマ探しも必要だから、一日おきにゴルフをやることになる。61歳まであらゆるスポーツを忌み嫌い、半ばバカにしてきた私だが、そのことは今になってはいささか恥ずかしい。

『ゴルフは物理だ』というキャッチフレーズはゴルフメーカーのプロギアのものだが最近私は『ゴルフは物理学者だ』うそぶいている(笑)。もちろん、こんなにゴルフ、ゴルフに明け暮れていると、時間とお金の浪費がはばかれる。ゴルフにかけるこの時間があれば、もっとましな本もたくさん書けるだろう。それだけのお金があれば、もっとましな生活ができるだろう、と。

しかし、一旦、泥沼にはまってしまったからには、もう抜け出せない。第一、ゴルフダイジェストは連載を5年、いや10年はやってくれ、と言い出す始末。10年だと?つまり私が死ぬまでか!?(男の平均寿命は78歳、私はあと9年。)それにスポーツは一種の麻薬効果があり、やらないと禁断症状がくる。

しかし、この禁断症状、薬物によるものと違い、すこぶる健康的だ。例えば血圧。人間ドックでは、8年ほど前から高血圧の初期と診断された。下の値が90から95。それが徐々に悪くなっていた。そのため降圧剤ニューロタンを飲むようになった。

しかし、一日おきにゴルフをやるようになったら、なんと血圧は80以下に戻ったのだ。もちろん、ニューロタンの服用は止めた。ゴルフ場を5時間近くも歩き疲れて、家に戻って血圧を測定すれば、その値は高めにでる。わたしの場合、80から85ぐらいだ。しかしぐっすり眠った次の日の朝は70、時に65という値になる。これが最低2日間は持続する。

それもあって、私はなるべく一日おきにゴルフをやるのだ。もちろんゴルフの効果は血圧だけではない。血糖値、肝機能の数値なども格段の改善がみられる。薬漬けになっている中高年の皆様、ゴルフをやりましょう。それにゴルフダイジェストの連載もストレスによく効く、と言われています(笑)。

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2005年8月21日 (日)

2005年8月 第2回

バンクーバー滞在も2ヶ月あまり、そろそろ日本が恋しくなっていた折、『バンクーバー稲門会』から招待され、日本食レストラン『あき』に出かけました。思いもかけず、久しぶりに大橋巨泉さんご夫妻にお会いしました。『ゴルフダイジェストの連載、読んでるよ。』と言われ、恐縮しました。それというのも、このひと、ゴルフはとんでもなくうまいのです。

さて、この『稲門会』ですが、早稲田大学OB(中退者、一時留学者、聴講生などまで幅広い)で作るグループです。バンクーバーには他に慶応大学、中央大学などのOB会もあります。私自身は早稲田OBではないのですが、名誉教授ということで、招待されます。

『稲門会』は日本中、いや世界中いたるところにあります。日本では各地の稲門会の組織は巨大で、よく講演に引っぱりだされます。今年はすでに山口、山梨の稲門会に呼ばれましたし、9月17日には、秋田の講演が予定されています。(秋田のみなさん、どうぞおいでください。無料で一般にも公開されています。秋田稲門会にご連絡ください。)

稲門会の会合に出席して思うのは、メンバーの方々が特に親しく、打ち解けて何でも話したり、相談していることです。いわば、兄弟、親子のようです。なかには、結婚相手の紹介までしてやったり、病気の相談をしたり、子育てから料理のことまで話したりしています。(冷ややかな東大閥『赤門会』と比べようもありません。)

しかしもちろん、これらのOB会にはよくない場合もあるのです。田中真紀子が大臣だった頃、国会で野党の質問を受けたとき、その質問は生ぬるく、要を得てないおかしなものでした。田中大臣はうれしそうに『野党の質問でも、あなたは私と同じ稲門会だから、好意的に質問してくれた。。。』と答弁したのでした。
公私混同も著しく、見苦しいものでした。そして稲門会にとっても名誉にもならないものと思いました。

私がまだ東大大学院生のとき、すでに神奈川大学の講師をやっていました。あるとき学部長に呼ばれました。東大を終わったら、正式に神奈川大学の助教授にしてやる。うちは、赤門会(東大閥)しか採用しないのだから、と言い渡されたのでした。

わたしは、この学部長に嫌な印象と反感を持ちました。学者は、その研究業績のみによって評価されねばならない、と信じていたからです。わたしはこの学部長に即座に言いました。残念ながら、わたしは神奈川大学に来ることが出来ません、と。半年後、東大助手に採用されました。

このようにOB会は良いところも悪いところもあります。他者を排除する論理ではなく、受け入れる論理が必要でしょう。その点でも『稲門会』はわたしの大好きなグループです。


ご意見をお寄せください。この日記風『大槻義彦のページ』は毎週お送りします。
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2005年8月17日 (水)

2005年8月 第1回

夏休み3ヶ月間はカナダのバンクーバーで過ごしています。日本における連日の真夏日を尻目にバンクーバーは気温(最高気温の平均)は7月が23℃、8月が22℃、湿度30%と、実に快適です。

一日おきにゴルフにでかけます。家から10分ぐらいのところに、安いゴルフ場が3つもありますから、気軽にでかけます。平日でもゴルファーは押すな押すな。予約するのが大変です。

こちら在住の日系のひととラウンドすることも多いのですが、まったく見ず知らずのカナダ人と回ることも多いわけです。こんなときにはタダの英語教室と心得て、努めて喋りかけることにします。

ゴルフは大抵、午前中には終わるので、午後は好きなように使います。原稿を書いたり、本を読んだり、少し計算したり。今書いている本は新しい物理学の教科書で、高校の指導要領が大幅に変わったので、これにともなって新しい大学(理工系)の教科書が必要になったわけです。この本はすでに5年前に執筆を始めたものですが、やっとこの秋に学術図書から発刊されることになりました。

もう一冊はゴルフの科学的な内容の本です。秋には出版したい、とゴルフダイジェスト社は言っていますが、うまく進むでしょうか?これは、科学的にどのメーカーのクラブがもっとも飛ぶか、を決める本です。

青山プロに打ってもらって、飛距離を計測、標準偏差を求めてそれによる誤差が1ヤードになった段階で平均をとり、飛距離の平均とし、また左右のバラツキの半値幅をだします。70種ほどのクラブについてこれをすべてやって、各社の順位をつけよう、というわけです。(ゴルファーの皆さん、この本がでるまで新しいドライバーは買わないでください・・・。)

今回はこれで終わりですが、週に一度ぐらい、このエッセイを書きますのでご覧ください。また、ご意見やご感想もお寄せください。
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