2008年5月14日 (水)

5月 第2回 【まともな出版】

『江原スピリチュアルの大嘘を暴く』出版後、実にたくさんのご意見をいただきました。
できるだけお返事を差し上げるように努めてきました。様々なご意見の大部分はごもっともなご意見でした。ありがとうございました。

その中で、次のようなご意見もありました。
「たしかに、江原今様イタコはひどい。科学者が必要な批判をするのは当然である。しかし、他の科学者は研究と教育に専念しているのに、なぜ大槻だけがこんな霊能者に関わっているのか?その暇があったら、もっと肝心の科学教育・科学普及に努力してほしい。」

このご批判は、ごもっともな部分がありますが誤解されているところもあります。
テレビタックルの出演などがあったり、宜保愛子批判、『反オカルト講座』などの執筆がありましたから、オカルト批判だけにうつつをぬかしているとの印象が広まるのかもしれません。

実際には私の生活の大部分は、オカルト批判ではなく研究や理科教育に費やされております。
例えば、これから秋にかけて20回近い講演の企画をしていただいております。これは、子供たちのための講演、それに企業の研修、成人大学などですから広い意味で科学教育・社会教育に関わっております。

出版内容もそうです。
『大学院のすすめ』(東洋経済新報社)、『文科系が国を滅ぼす』(KKベストセラーズ)、『まったく初めてのゴルフ』(NHK出版)などがあります。
それに『江原スピリチュアルの大嘘を暴く』の出版と同時期に『子供は理系にせよ!』(NHK出版)を出しました。これは、江原批判本より注目されており、新聞・週刊誌の取材を受けています。

さらに一般の方は、ご存知ないかもしれませんが、日本で唯一の物理科学雑誌『パリティ』の出版もやっております。もう既に23年も編集長をやっております。
これは、素粒子・原子核・超弦理論・原子・プラズマ・物性物理・宇宙物理・生物物理・地球物理・気象物理・応用物理・物理教育など、ほとんどの科学の分野をカバーしています。

以上のようなわけですので、どうぞご理解ください。
決して、オカルト批判にのみ、うつつをぬかしているわけではありません。

もちろん、そのオカルト批判も科学教育・科学の普及の一環と理解してやっているわけです。

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2008年5月 9日 (金)

5月 第1回 【日本史オカルト】

テレビ東京、火曜日19:56~『新説!? 日本ミステリー』こそ、ここで先に批判した日本史、とくに日本古代史にまつわるオカルトなのです。オカルトは単に科学に反すること、つまり反科学・非科学だけではないのです。

反医学・反薬学はもちろんのこと、反日本史・反世界史も立派なオカルトです。つまり、学校で学ぶ真っ当な学問に反することはオカルトの類となります。
何故でしょうか?
オカルト学問が通用すれば、学問そのもの・学者の研究そのものが不用になるからです。

例えば、地震予知。
東大地震研究所は数十億から数百億の研究費で、あれだけの研究努力をしているのに、オウム真理教の麻原教祖が一言、東京大地震の予知をしてみんな信じてしまえばどうなるか。
学問は不必要となります。
これは、日本史オカルトについても言えるのです。

民間のアマチュア歴史家、あるいは霊能者が、
「聖徳太子は予言者だった。9.11テロや第二次世界大戦も予言した。」と言って放送されれば、真っ当な日本古代史研究者はどうするのでしょうか?
聖徳太子の研究学者はどうしてしまうのでしょうか?
なぜ、この人たちは反論しないのでしょうか?

先週の火曜日もやってました。
「邪馬台国は四国、徳島にある。」と。
なんと、それらしき墳墓を発見したというのでした。その上には綺麗な石垣が積んであるのです。2000年近く、なぜ崩れなかったのでしょうか?
こんなもの、戦後つくられたものでしょう。50年前と2000年前を混同していないでしょうか?

この番組では、この墳墓の上から超音波探査システムで探査までしたのでした。
『中には何か、地層の変化があることが分かった。』というのです。
あたかも番組は、これが女王卑弥呼の棺の穴だと言わんばかり。

「大槻よ、いくらなんでも吉永小百合主演の映画『まぼろしの邪馬台国』に出演したからといって邪馬台国論争にまで出しゃばるのか!?」
という批判が聞こえてきそうです。
しかし、それは違います。ささやかながら真っ当な学問を守りたいだけです。
真っ当な学問が、テレビ番組で興味本位に否定されるのが腹立たしいのです。

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2008年4月30日 (水)

4月 第5回 【江原スピリチュアル】

Book 『江原スピリチュアルの大嘘を暴く』を発刊して以来、実にたくさんのご意見をいただきました。
できるだけ、お返事を書くように努力してきましたが、すべての方に出し切れなかったことをここでお詫びいたします。

いただいたご意見は両極に分かれるものでした。
「感動した」「痛快」「頑張れ」というもの、一方「当たり前」「あげあし取り」「面白くない」「霊の世界は科学を越える」というものでした。
ご意見は、このように分極しており中間というものが少ないわけです。

このことは、当然といえば当然です。
この種の本では、『肯定するか否定するか』ですから。前に書きました『宜保愛子の謎』の場合もそうでした。
しかし、私はこのような傾向には不満です。読んで欲しいのは、やはり中間の読者だからです。
霊の世界に疑いを持ちながら、それでもテレビなどで見せ付けられ信じてしまっている大多数の人たちです。
この種の多くの読者は迷っており、私の本でその迷いに少しでも解決の糸口をつかんで欲しいのです。

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2008年4月14日 (月)

4月 第4回 【赤城の子守唄】

春まだ浅い東京には細雪が舞っていた。I大学付属病院に検査入院してびっくりした。
隣の病室から大きな音楽が流れてきたのだ。

『なくーなよしよし、ねんねしな。。。
 泣けばカラスがまた騒ぐ。。。
 泣いちゃいけない ねんねしな。。。』
『故郷離れてはるばる千里、。。。
 なんで想いが届こうぞ。。。』

その音楽のテープはいつまでも止むことはなかった。
思い出したぞ。これは、遥か遥か昔、5・6歳のころ聞いた憶えがあるのだ。
そうだ、たしか『東海林太郎』の歌だ。小さいころ、やがて戦死した父がよく歌っていた唄だ。

そういえば隣の病室の老人は80歳過ぎの人ではないか。看護師さんにそれとなく聞くと、もう2ヶ月も入院しているがガン末期だという。
「うるさいでしょうが、辛抱してやってください。」

この東海林太郎の唄はその後も鳴り止まなかった。私にとってはうるさいどころか遠い昔の父の子守唄のように聞こえた。
夜中、ふと目が覚めた。それでも東海林太郎は歌い続けていた。

しかし、合間に人の泣き声が入った。
「くやしいなあ、くやしいなあ。。。。。」
その老人の叫び、慟哭だった。
「おれの青春を返せ。。。弟を帰せ。。。くやしいなあ。」
「お金をくれ。。。くやしいなあ、くやしいなあ。。。」

私は強い衝撃を受けた。もう眠れなかった。
隣の病室に行き、肩をさすってやりたかった。
この老人は、まもなく「くやしいなあ。」と叫びながら、死んでゆくのだ。

戦争で奪われた青春。奪われた肉親。しかし、彼の人生が台無しにされたのは、この時ばかりではなかった。
やがてくる高度経済成長。早朝から深夜まで、雑巾のようにこき使われた。

このような日本の繁栄は戦死者の犠牲のもとに築かれた、と、この国の指導者はうそぶくがそうではなかった。戦死を免れて生き延びた人たちが犠牲になって働いたのだった。

そして彼らが営々として築いた財産は紙くずのように消え失せた。
消えた年金。
いったい、これは何だ。
紙やコンピューターから記録が消えてもお金は消えないだろう。その、国に支払ったお金は今、どこにあるのか。

さらに追い討ちをかけるように『後期高齢者保険制度』。
その前には介護保険とやら。
つまり、『老人たちは邪魔者だから、自分たちで保険も介護もやれ。』
というわけだ。
自分たちで自分たちを面倒みきれないなら早く死ね、というわけだ。

『くやしいなあ。』と、老人は叫びながら死んでゆくのだ。
老人よ、もう夜中の3時だ、ともかく眠ろう。
私が代わりに敵をとってやるから。

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2008年4月 8日 (火)

4月 第3回 【江原スピリチュアルの大嘘を暴く】

Book_2  おかげさまで、この本がやっと発売にこぎつけました。
このブログで、情報収集の手助けを呼びかけましたところ、実に多数の方々から様々な江原スピリチュアルの資料を送付していただきました。

この本を書く上で、これらの膨大な資料は大変役に立ちました。
資料が多数にのぼったこと、また裏付けが取り難かったものもあり、すべてをこの本の中に取り入れることができませんでした。せっかく資料を教えていただいたのに、本書から外さざるを得なかったものが多くあり、資料提供者の皆様には心苦しいのですが、ご容赦ください。

なお、本書で取り上げた『27時間テレビ(フジテレビ系列)』で、騙されて霊視・口寄せを江原にやられ、被害を受けたと訴えた美容院経営のA子さんから連絡をいただきました。
「まわりから諦めるよう言われているが。。。こんな事実を闇に封じて良いものか。」
「現実に自分が霊視した人が結果として悲惨な結末を迎えているにも関わらず無視。。。」
「テレビ局も私が騒げない田舎者と思っているのでしょうか。」
「こんなことにくじけません。こんな事件を知りながら黙って見て見ぬ振りをしている人達に怒りが込みあがって。。。」
「そんな中、真剣に考えて下さっている大槻さん、ありがとうございます。」

このA子さんに限らず、この世の中で、江原の霊視・口寄せを信じ込まされ、直接、間接に霊感商法の被害を受けたり、せっかくの学校での理科・科学教育の成果を台無しにされたり、病気に対し正しい医学・科学的な対処法をないがしろにしてしまって病気が悪化してしまった人たち。私のこの本の出版で、少しでも立ち直ってほしいものです。

また、このブログを読んでいただいている真っ当な皆様、真っ当でない周りの人がおられたら、是非、本書をお薦めください。

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